北見隆
This is a book.
2015.5.11(月)- 5.20(水)日曜休廊
11:00~19:00 (最終日17:00まで)
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書籍の電子化に伴い、毎日大量の本が断裁処分されているらしい。幼い頃から本は大切に扱う物と教えられ、
また書籍の表紙絵の仕事を、長年主な生業として来た者としては索漠たる思いである。
書籍という物体を画材としてとらえた場合、予め物語性を備えた希有な素材と見る事も出来る。
古書や不要になった本を使って作品化する試みを私は結構以前から行ってきたが、
今回の様にまとまった形で発表するのは初めてである。
私に切り刻まれ、読めない書物として作品化される事が、本の終焉の地として幸福であるのか、
あるいは書物の剝製化とも言える、屈辱的な姿をさらす事になるのか、この機会に足をお運びいただき、御検証下さい。