2012.04.16:月曜日
羽山惠「Angeli con le ale」          すえむねともひこ 陶展 「block block」

 

 

 

末宗さんに続いて、陶芸では初めての作品の発表となった羽山惠さんの展覧会でした。アートディレクターとして出発し、イラストレーターとなられ、今回は陶絵という新しいジャンルを試みました。

羽山さんは、墨田区と房総のアトリエを行き来しながら制作を続ける、というクリエイティブな仕事に関わっている人々にとっては誠に羨ましいライフスタイルです。実際にフェイスブック等で拝見するアトリエは、海に向かって開かれた素晴らしい眺望です。

陶を扱う作家としては初心者の羽山さんですが、イラストレーターとしては長いキャリアと実力のある方ですので、作陶した陶板や器に描かれた作品は、魅力に溢れるものでした。そして作品のモチーフとして、天使や古代の神話の中の英雄や女神像が多く登場しますが、現在の空間に全く違和感なく優しいエネルギーを放射し、訪れる方の心を緩めました。

羽山さんは、ご本人自身も精神科医とか神父様になられたら如何なのだろうか、と思うくらい 現代の人には珍しい程、人々にあまねく優しく包容力ある感覚が、今の時代ことさらに凄いなと思います。作品はご本人の力を反映するものですから、会場にいらした方々が心地よく優しい気持になられた、と言われる場面が多かった事にとてもリアリティーを感じました。

 

http://old.spaceyui.com/exhibition/hayama_12.html

 

http://iekei2363.exblog.jp/

 

 

 

 

 

末宗智彦さんの当画廊では初めての個展が開催されました。作品と共に作家ご自身の前向きなピュアな感性が印象的であり、とても重要な事と思いました。末宗さんは、現在、鳥取県で生活をなさっておりますが沖縄の大学で陶芸を学び、沖縄には8年間滞在していらしたそうです。末宗さんの陶芸作品は、壁面のための純粋な表現の作品と実際に使えるスタイルのある表現のものとあります。更に現実の生活に密着した使い勝手の良い食器も作られます。既成概念を超え、チャレンジ精神をもって、陶で抽象絵画の様に表現なさろうとして、大学の先生からはたしなめられたそうです。自由な精神こそ一番大切なのに、と思ってしまいますが・・・・。

小さな彫刻の様に見える壁面にかける作品は、技術的なものと色彩や材質感の両方からホテルや、パブリックな空間にかけたら生き生きと映える力量です!もちろん大きめの住宅でしたら一般家庭でも全然素敵です。

鳥取は、気候や雰囲気がイギリスに似ている、というお話等、日本の地方都市の魅力を再認識する場面も多かったです。

文章も書かれ、映像の作品もと、多彩な末宗さんの未来がとても楽しみです。

 

http://old.spaceyui.com/exhibition/suemune_12.html

 

 

 

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