政岡勢津子さんの10年ぶり!の個展は、政岡さんがお仕事を開始してから35周年を迎える記念の展覧会となりました。
瑞々しい鮮やかな色彩感覚は、変わらぬ力強さで表現されていて、平面作品だけでなく創作本やBOX等、会場も心躍る楽しい空間構成がなされました。
コラージュや抽象的なハートをモチーフとしてデザインされた平面作品と共に展示された小さなオブジェのようなBOXは、瞬く間に皆様の手にと渡って行きました!
政岡さんのハートの作品は良く知られておりますが、可愛らしい少女や動物のキャラクターは大ヒットで、日本だけでなく世界に羽ばたくショップ、カーリーコレクションのキャラクターデザイナーとしてもご活躍です。
http://old.spaceyui.com/schedule/setsuko_masaoka2021.html
島袋千栄さんの個展「カベドールのいるところ」、創意に充ちた楽しい展覧会でした。
島袋さんは、美しいラインの線画もフリースタイルのペインティングもすごく達者に描かれて、個展ではずい分色々な作品を拝見させて頂いておりましたが、ここ数年の間に「カベドール」というオリジナルな作品が創出されました。「カベドール」は、創出というより発明といった方が良いかも知れません!
何しろ島袋さんご自身の楽しさが伝わって来ますし、ペインティング技術満載のオブジェなんて、どこにも存在しない、すごく魅力的なものではないでしょうか?
また、南欧も北欧も含めたヨーロッパの家々のイメージを彷彿とさせるテーマの作品の数々は、不思議な新しい風を感じさせられます。
現在も戦時のようにコロナという災禍を抱えて生きている私たちですが、2011年の福島原発の厳しい時代をスタッフとして一緒にお仕事して頂いていた島袋さんと過ごした時間を感慨を持って思い出しております。
島袋さんから寄せられた素敵な文章をご紹介させて頂きますね。
↓
2019年11月に初めてカベドールだけの個展を開催し、会期が終わって直ぐに次の個展を1年10ヶ月後に決めた時は新型コロナウィルスの存在など誰も知りませんでした。
2019年12月にそのウィルスが世の中に出現し、それ以来その名前を聞かない日はありません。
ほんの2年足らずで世界が変わってしまいました。
その間の制作は複雑でした。
何をテーマにするべきか…
東日本大震災の時に私はスペースユイのスタッフとして働いていました。あの時も日本中が暗く重苦しい空気でした。
そんな中、毎週明るく元気な作品が展示され、心を前向きにしてくれたのを思い出しました。
アートの必要性を感じたものです。
私もそんな風に見て頂く方が
少しでも心が軽くなるような作品を作りたいと思い、
今回のテーマを
素敵な所、可愛いモノ。
にしました。
お家時間が長くなり
読書をしたり、知らない街に想いを馳せたりした方も多いことと思います。
そんな絵やカベドールを制作しました。
お陰様で沢山の方にご高覧いただきました。
感謝申し上げます。
こんな時だからこそ、
明るく心軽やかになる
作品作りをしていきたいと
会期後、改めて思いました。
一日も早くマスクなしで明るく笑い合える日が来ることを祈っています。
最後になりましたが、
スペースユイの木村さん
そしてスタッフの皆様
大変お世話になり
有難うございました。
ジャンルを演劇に置き換えて、作品として定着させる一般的理論として汎用させていただくと、松川けんしさんの作品には、しっかりとしたドラマツルギーが存在すると感じます。
作品をアートとして完成させるためのプレゼンテーション能力は、理論的側面が既に組み込まれていなくてはならないからです。
松川さんの作品を通して、そんなパワーが見え隠れして興味深い感慨を得る事ができます。
作品が放つその感慨を、見るものと創る側が共有できる事が美術鑑賞というものの、交互作用の幸福なのかも知れません。
現在の、真っ直ぐには中々捉えにくい世の中で、作家がどのように何かを捉えて作品として見る者に差し出して下さるのか、また作家はどのような思いを見るものに伝えようとしているのか、作品が精神に触れようとしている律動を感じる程、人々は興味を惹かれて行くと思います。
岩手県花巻で農業に勤しみながら、まるで宮沢賢治のように、美術制作に励まれるという羨ましい日々を送られる松川けんしさんの作品から目を離すことができません。
完璧なドラマツルギーの裏側から、都会の混濁を離れて日々を営まれる松川けんしさんが創出される何か貴重な魂の籠るものを私たちが掬い取り、少しでも現況よりも心洗われるエネルギーを照射して頂けたらいいな、と思って止みません。
http://old.spaceyui.com/exhibition/matsukawa_2021.html
setsuko tamura
女子二人+男子一人という不思議な組み合わせの三人展が、いつしか画廊恒例の楽しい年末の企画展となりました。
田村セツコ+水森亜土+ささめやゆき、田村セツコ+高田せい子+ささめやゆき、また田村セツコ+水森亜土の二人展という年もある等、時を経て色々なかたちに変遷して参りました。
ここ数年間田村セツコ、竹井千佳、矢吹申彦氏の三人展が定着しておりましたが、今年は矢吹申彦氏がお休みされ、かわりにチカツタケオさんにご参加頂きました。
皆様にはその端正な作風で、矢吹さんよりも更に不思議なコンビネーションの妙をご覧頂く事となりましたが、「夏の三人展/2021」は、とてもバランス良く格調高い画廊空間が構成され、ご三方のパワーが実感されました。
コロナ禍の影響から、昨年は中止となり、今年も一度延期せざるを得ずという状況が続きましたが、やっとこの夏に開催する事ができた久しぶりの三人展は、やはり華やぎのあるエネルギーが空間を充満し、人々を思わず笑顔にしてしまうパワーがありました。
また、チカツさんのフェイスブックより、素敵なコメントを見つけましたのでご紹介させて頂きますね。展覧会の様子が目に浮かんで参ります!
以下は、チカツさんのfbより ↓
コロナ禍にもかかわらず、田村セツコ、竹井千佳、チカツタケオ 3人展にお越しいただきありがとうございました。
親、子、孫みたいな年齢、絵はキュートで可愛い絵を描くのに男前の売れっ子二人の女子達に、堅苦しい絵を描く軟弱男という、世の中探してもそうそうない珍しい組み合わせの展示でしたが、個人的には個展とはまた違うお客さまたちで、明るく、賑やか、とっても楽しい展示でした。
元気な二人にまた絵が描きたいと思えるもエネルギーをもらったのでさっそく明日からまた絵を描きはじめようと思います。みなさん、またお会いできる日までお元気で!
(チカツタケオ)
takeo chikatsu
chika takei
http://old.spaceyui.com/schedule/summer_three.html
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