その作品と共に、周辺にハッピーなオーラを振りまく須川まきこさんがギャラリーを最初に訪れ、個展を開催してから早十年も経ってしまいました。
その頃と全く変わらず、奇跡の様に永遠の少女のままのまきこさんです!
作品に繰り返し描かれる美しい模様のレース、そしてそんなレースを身にまとう無邪気な女の子たちの肢体は、健康的かつドライなエロスといったら良いのでしょうか。その独特な魅力は、須川まきこさんだけの表現と思います。
また作品を描く時に、息を止めるような緊張を伴うのではと容易に想像できるロットリングで描く手法と、そんな画法と対極的に柔らかな女の子やレースの描写、という揺れ幅も、須川さんの実力と人を魅きつける力量を彷彿とさせます。
須川まきこさんは、たいへんな経験を乗り越えられた経緯を糧に、無意識のうちにご自身を大きく育まれ、大らかに柔らかに人々を包み込む力を得たのかも知れません。
まきこさん、そしてまきこさんと共に同時代を歩む、作品の内外に住む少女たちの未来に、ひかりある事を想像致します。
須川まきこさんの文章を以下にご紹介させていただきます。
↓
今回は華やかなデコスタイルに身を包んだ女性や、
パラレルワールドを愉しむ女性達も描きました。
個展タイトル「義体」をイメージしたオブジェも含め、
一体化した心地よい空間になり、
お客様にゆっくり見て頂けて嬉しかったです。
個展を開催する季節によって、
テラスにある樹木、ジューンベリーの表情が楽しめるのも
私にとって大きな楽しみの一つです。
紅葉した葉を眺めながら、植物柄のドレスをもっと描いてみたくなりました。
お越し頂き、本当にありがとうございました。(須川まきこ)
http://old.spaceyui.com/schedule/makiko_sugawa_17.html
2017年11月、皆様と共に待望していた、ささめやゆきさんの展覧会を開催致しました。
以前から興味深い計画を立てておりましたが、ずい分時間を経過してしまい、急きょ新たな内容の展覧会を開催して頂くこととなりました。
「をどるリノカット」というタイトルが示すように、小さな作品画面の中に物語がぎゅっと贅沢に込められて、それこそ観る者の心踊るものでした。
これ迄の人生の中、ささめやさんの経験された事やイマジネーションから紡がれたひとつ々の場面を、大勢のファンの方々と共に、また作品に添えられた小さな珠玉のメッセージと共に、たっぷりと堪能させて頂く事ができました。
また、ささめやさんに今回の展覧会につきましてのコメントをお寄せ頂きましたので、ご紹介させて頂きます。
↓
今回スペースユイでひらいてもらった展覧会のタイトルは「をどるリノカット」としました。はたして躍動していたでしょうか。
リノカットとはいわゆる小学生時代に年賀状などに刷ったゴム版画のことです。近年あまり使われていない画材ですが、マチスやピカソがこの方法でのびやかな作品をつくっています。
同じ版画でも銅版画は薄暗い部屋の裸電球のもとで刷るのが似合ってますが、リノカットは朝の陽光あふれる中でつくるのがいいです。
たくさんの方に見て頂いて幸せでした。
(ささめやゆき)
空間デザインの仕事をしていらした小山春子さん。今回は刺繍という技法での表現を試みました。ご主人が真言宗の僧侶でいらっしゃるという環境の中で培われた創造のエネルギーはたいへん興味深いものがありました。
一見した作品画面からは、優しくポップな現代的な感覚が伝わりますが、よくよく拝見しますと、小山さんの日常の生活の中から生まれたオリジナリティ溢れる世界観が迫ります。
死生観のようなものも含まれた宗教感覚とクリエイティブな感受性・・・。
得難い環境から掬い取られ、小山さんのセンサーから生まれた作品は、最初の個展にも関わらず、多くの方々に共感をもって受け止められました。
小山さんの糸での表現、次回を楽しみにしている方が大勢おられます!
小山さんのご挨拶の文章を下記にご紹介させて頂きますので、ぜひご覧ください。
↓
この度は初めての作品展にもかかわらず、たくさんの方々にご来場頂き、誠にありがとうございました。
お寺での生活で生まれたイメージや好みのモチーフなどを、好き勝手にミックスして刺繍作品を制作してきましたが、ご覧くださった方々に少しでも楽しんでいただけましたら幸いです。
また、『刺繍』というには少しイメージの違う作品も多かったかもしれません。ベースの布、糸、ビーズ、スパングル、チュールなど、それぞれの質感を共鳴させていく過程がとても興味深く、色々と使ってみました。
今後も「一粒」「一本」「ひと針」の素材感を大切にして、進めていきたいと思っています。
柔らかく、繊細で、可愛くもたくましい・・・そんな表現を目指して。
どうぞ今後ともよろしくお願い致します。
(小山春子)
毎年その人気には驚かされますが、沢野弓子さんの個展は、今年も悪天候にも負けずに大人気を博しました。
2017年の個展テーマは「シェヘラザード」、王妃シェヘラザードが夜な夜な王に魅惑的な話を語るという、アラビアンナイトの魅力的な物語をテーマに、エキゾチックなアラベスクな世界を大人っぽく表現されました。
ご本人が自ら様々な国々に実際に出かけて入手した布やレース、ビーズなどでコラージュされた装飾的な作品は、100年200年も前の時代のものもあって、時空間を超えた趣があります。
作品のタイトルも、サマルカンド、東西交路、夜会、宮殿の庭、キルギスへの道、等々とオリエンタルな雰囲気に満ちた心踊るものでした。
現在沢野さんはインドをご旅行中です。
次回は、どんなテーマが展開されるのでしょうか?
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