北見隆
北見隆 谷口広樹 二人展「一陽来福」、楽しくも緊張感ある展示が終了致しました。
2018年の最初を彩る催しとして、何か皆様の気持がぱあっと明るく華やぐ展示を開催したいと考え、瞬時にお二人のお顔を思い浮かべました。お正月ですし、招福、縁起もの、インターナショナル、と、頭の中で連想(妄想?)のキーワードが続きました。
そのような勝手なイメージをご理解下さった北見隆さんは、西欧からの招福モチーフを、上手い具合に絵馬という日本古来のキャンバスに載せて描いて下さいました。
また谷口広樹さんの、クオリティー高い多岐に渡るご活躍は皆様がご存知の通りですが、今回は和の題材や感覚をオリジナリティー溢れる捉え方で描かれる谷口さんの画風に強く魅かれるものがあり、北見隆さんとの企画展へのご参加をお願い致しました。
北見さんの南蛮渡来といった趣のあるペインティングの絵馬に対し、谷口さんはモダンな日本の絵馬や氏のライフワーク的テーマである猿(テーマは間抜けな神様の使い)を軽やかに実にセンス良く表現して下さいました。
北見隆さんは、ギャラリー創業の頃からのお付き合いがあり、都度素敵に力を増す個展を何度も開催して頂いております。BOX OPERAというイレギュラーに開催する展覧会を中心になり企画して頂いたり、また聖書の絵本を編集させて頂き、それがブラスティラヴァ金の絵本賞を受賞される等、様々な場面でのいっしょのお仕事の経験があってそのお力と信頼のおける人間性に常に触れさせて頂いております。
現代のイラストレーション界を代表する力量あるお二人の才能の競合、そして融合を、ファンの方々を代表し、ずっと拝見させて頂きたいと感じております。
谷口広樹
http://old.spaceyui.com/schedule/takashi-kitami_hiroki-taniguchi_18.html
竹井千佳・矢吹申彦・田村セツコ
水沢そら個展、冬の三人展、と12月の企画展が続きました。個展とグループ展と、それぞれに表情が異なり、また水沢そらさんの今回のテーマは視点がかなり個性的でしたが、華やいだ作品とたくさんの人々の流れが賑やかにこの季節を彩って下さいました。
三人展の中の竹井千佳さんと、水沢そらさんは来年再来年と、個展開催と同時に作品集を出版する予定がありますので、ご期待下さい。
ベテランイラストレーターの優れた作品集を発刊する事で広く知られている出版社の方が、今回若手作家の作品集を出版したいとの事で、お二人に決定したという次第です。
竹井千佳さんは弾ける様に明るい、一方で醒めた眼差しを併せ持つ女の子たちを楽し気に描きますが、彼女のテクニックは見事にプロフェッショナル精神に満ちており、作品画面の美しい仕上がりには定評があります。
創作活動に於ける紙媒体、広告、またTVの世界へと多岐に渡る広がりに、竹井さんの更なる活躍が期待されます。
また水沢そらさんの個展は今回2度目ですが、いつでも大人気です!
最初の個展のタイトルである「VOID」には、意表を突かれましたが、今回の個展「ストレンジオブセッション」では、テーマのインパクトにまたも驚かされました。
VOID=虚空、空っぽ、無限、深淵、そしてそらさん云く悪魔学においては進化の終着点。
OBSESSION=強迫観念、妄想、執念。
虚空へと眼差しを向ける少女や登場者たちを丁寧に々、紙を切り抜き、後、着彩するという気の遠くなる様な作業を経て制作していきます。空っぽであり深淵なこの世界を、何ものかに駆られて通り抜けて行きながらもポジティブなエネルギーの予感(希望?)を孕んだ作品は、そらさん自身なのでしょうか?興味は尽きません。
お話が前後してしまいますが「冬の三人展」は、最早、画廊の冬の風物詩になりつつある様です。今回はベテランの矢吹申彦さんと田村セツコさんが若手の竹井千佳さんを全面へと押し出す様なかたちで進めて参りましたが、来年は矢吹さんが中心となるかも知れません。
元はと言えば、田村セツコさん、水森亜土さんが中心だったこの展覧会です。ささめやゆきさんがこのおふたりにはさまれた三人展を開催したという懐かしい思い出もございます。人見知りの筈の亜土さんがささめやさんを気に入ってしまって、ささめやさん、何度もなんどもお食事に誘われておりました。
雑誌「anan」の絵本大賞をとられ、今は岩手県に在住の高田せい子さんに登場頂いた年もありました。
最後に水沢そらさんのメッセージをご紹介させて頂きます。
↓
昨年に引き続き2度目のスペースユイでの個展。
今回は自分の描きたいものを自由に描く。
という実にシンプルな目的を心に留め、作品を制作しました。ひょっとすると原点回帰だったのかもしれません。
また描きすすめるうち、ひょんなことよりボーヒーくんという新しい友人とも出会い、
これからますます描くのが楽しくなっていく予感がしています。
自分にとって個展を開くという事は、作品の制作期間はもちろん、
煩雑な事務作業も含め、その全てが作家としての自分を見つめ直す、とても重要な行為だと思っています。
また機会ございましたら、ご高覧頂けますと幸いです。
ありがとうございました。
水沢そら
矢吹申彦
http://old.spaceyui.com/schedule/sora_mizusawa_17.html
http://old.spaceyui.com/schedule/tamura-setsuko%e3%83%bbyabuki-nobuhiko%e3%83%bbtakei-chika_17.html
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