視覚を通じてワクワクどきどき楽しませてくれる作品なんて滅多にありません!
安座上真紀子さんの作品には、そんなパワーがあります。
搬入時、ひとつひとつの作品の箱を開梱する度に、溢れるように可愛らしさや素敵さが飛び出し空間を煌めかせ、個展開催前から期待観が膨らみます。
紙という素材を自由に使いこなし、私たちの身近にある物を模しながら作家の世界観を込めて創って行くという作業はご自身も楽しまれているのだろうな、という感じがひしひしと伝わります。そして見る側は更に楽しい思いが広がっていきます。
安座上さんの驚くべき才能は、作品を計測する事なしにフリーハンドで創られるという点にも現れていると思います。今回展示されたネックレスやタイプライター等の大きな作品は流石に輪郭のサイズは測ったという事ですが、細かい設計図等はないようです。
正確なサイズ感覚に見えても、何も計らずにフリーハンドで表現された作品は、正しい縮尺での再現という制作では得られない魅力があるのではないかと感じます。
安座上真紀子さんは、誰にも真似の出来ない独特な表現スタイルを創り上げられたと思いますが、これからも進み続けられる安座上さんの未来に連なる作品がこころから楽しみに思えてなりません。
安座上さんのコメントはお正月明けに届きますので、後日ご紹介させて頂きます。
あだちさんの、日常的緩やかさが却って不条理感を感じさせるテイストの作品が、この混迷の時代に果たして共感を持って受け入れられるのか共、このような時代だからこそあだちさんの作品表現の必然性がある共、言えるのでしょうか。
そんな論議を巻き起こす作品は他にはない貴重な作品であり、あだちのりふみさんの作家としての背景や考えも気になるところです。
「ナンセンス」という言葉は、意味の無いという、どちらかと言えばネガティブなワードですが、私的な勝手な解釈として、
「作品 with ナンセンス」:
ひと味加わった無意味の妙味が、素晴らしく明るく深く、なべての森羅万象存在する対象物を意味の無いどころか意味の無さ故に采配された深さを味あわせてくれる作品へと昇華する場合もあると思うのです。意識と無意識との交差点かも知れません!
あだちさんの作品は、人々を確かに癒しへ導く力があると思います。
広告代理店のアートディレクターですから、優れたグラフィックデザインや色彩感覚の完成度が高いのは当然の事と思います。この上は、具現化された曰く言い難いナンセンス作品を見せて頂けたら最高に嬉しいです!
あだちさんご自身による解説をどうぞ!!
↓
「にこまんが」は2コマの漫画です。
2つのコマのあいだには「間」があり、そこに、ニコッと微笑む「間」を作れたら と思ってます。 ですので、あまり理屈はありません、感覚で感じていただいたものが、その漫画の意味になります。
ただ、ちょっとだけ解説するならば、この「間」を表現するために考えた登場人物がいます。 まんがに登場するのは、「ねてるおきてる」シリーズのへんな生き物くん 、「えんばんうさぎ」シリーズのうさぎくん、「動物シリーズ」の動物達、そして 幾何学シリーズのマルサンカクシカク達。
「ねてるおきてる」のへんな生き物くんに、意味やキャラクター性はありません。漫画の技法には、まず最初にはキャラクターを考え、キャラクターの性格付けがストーリーの重要な核となります。
「にこまんが」では「間」を重視するためキャラクターの性格は極力抑えます。 なかでも「ねてるおきてる」は、外見は単純な線と顔で構成してます。誰でも描ける簡単な絵を心がけて、動きや変化も極力少なくして、2コマのあいだある、気分を目立たせるようにしています。幾何学シリーズも同様な考えで描いてます。
動物シリーズは動物自体にすでのキャラクター性があるので、「間」に、少し物語 性をつけています。
「えんばんうさぎ」は35年前に考えたキャラクターで、そもそもの雰囲気を2コマ で再構成してます。
以上のキャラクター的な登場人物を、漫画的手法(コマ割り)、デザイン的な画面構築(色と線)、そして広告的なコピーワーク(絵と言葉の掛け合い)で造ったも のが「にこまんが」となります。
制作意図(理屈)はこうですが、イラストレーションのような、まんがのような、ナンセンスやウイットなど、いろいろな「間」のあいだで、ふわふわしながらこれからも創作していきます。 (あだちのりふみ)
はんまけいこさんの展覧会が近づくと、いつもはんまさんの大らかな笑顔が思い浮かびます。
東京と遠く離れ、むしろ台湾の方が近距離である沖縄小浜島から訪れるはんまけいこさんは、作品と一緒にご本人からも溢れるような明るい陽性なエネルギーが運ばれて来て、毎年大きな人気を博しています。
元々東京のご出身のはんまさんですが、ご結婚と同時にすでに長い期間、南の島に根付いた生活がfbなどで人気を得ていて、日本のいろいろな地方からファンの方々がお見えになりました。
今年のテーマは普段から小浜島で愛情を注ぎ、お世話を続けている山羊たちがテーマでした。山羊への愛情に充ちた作品展でしたが、タイトなテーマを更に大きな温かなものに変換され、その洗練されたクオリティーはほとんど完売に近い、という結果にも現れているようでした。
ずっとステキに進化されているはんまさんの作品は、軽やかで大人の苦みも加味されたファンタジーが心に響くのでしょうか。
驚くほど多くの方々が画廊に来て下さり、グッズやカレンダーもあっという間になくなってしまいました。
今回は、沖縄に帰った途端にインフルエンザで倒れてしまわれました。東京の雑踏で菌を拾ってしまわれたようです。
画廊スタッフも周辺の方も皆心配していましたが、快復に向っているご様子を伺い、ほっとしているところです。
そんな、はんまさんからのメッセージをご覧下さい。
↓
スペースユイでの個展を終えて 小浜島のヤギたちに早く会いたいと 元気いっぱいで島に降り立ちました。
ヤギのフータロウやアーちゃんに「ただいま」のあいさつをしたら ほっとしてしまい その晩から急に発熱!
翌朝 島の診療所にフラフラしながら行きましたところ「インフルエンザ 小浜島第一号ですね~」と告げられました。
4日目の今日は平熱に戻り 少し動けるようになりましたのでどうぞご安心ください。
島の暮らしの中で生き甲斐となっている 愛らしいヤギ達との交流の中で生まれた作品を今回の個展で発表させていただきました。
37点のヤギの作品のうち33点がお嫁入となり 感激です。 本当にありがとうございました。
心から感謝申し上げます。
↓
http://old.spaceyui.com/exhibition/hanma_keiko2019.html
愛らしくおどけた表情の登場人物たちを丁寧なペインティング描写で表現した島袋さんの作品展が、4年ぶりに開催されました。
元ギャラリースタッフもして頂いていたイラストレーターの島袋千栄さんは、楽しく陽性な性格で人々への視線も優しくて、一緒にお仕事している時もとても楽しい時間を過ごさせて頂きました。
そんな島袋さんが描くキャラクターや動物たちの表情はキュートでお茶目で、可愛らしさがほとばしる様です。
可愛らしいものたちを、確かな技術の力で丁寧に描かれた作品は自ずと力を持ち、大人の心だけでなく、大人の中の幼心、そして子供たちの心を捉えるのも当然の事と思います。
シンプルなタッチやデフォルメされた表現等、現代には多くの個性を持った子供の為の絵本やヴィジュアルがありますが、登場人物も様々な情景の描写も、実は綿密に描き込まれたタイプのものが一番ダイレクトに強く子供心に入って行くのではないでしょうか。
今回は作者によってカベドールと名付けられた布地に描かれふっくらと立体的になった人形たちにそれぞれの舞台装置が施され、楽しく見応えのあるプレゼンテーションで展示されました。
島袋さんにもコメントを書いて頂きましたので、ご紹介いたします。
↓
4年振り、それも初めてのカベドールと言うオリジナル人形の個展で、かなり不安でしたが沢山の方に観に来て頂き、有難うございました。
終わってみて、反省点や今後の課題など色々なことが発見出来て、私にとってとても有意義な展覧会となりました。
次のカベドールを発表する際はもっと面白いものにしたいと、既に頭のなかで沸沸とアイデアが浮かんで来ております。
次回を楽しみにして頂けたら幸いです。
http://old.spaceyui.com/exhibition/shimabukuro_chie2019.html
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