たかおゆうこさんの展覧会は、いろいろな意味で情報量のたくさん詰った、見応えのあるものでした。
水彩絵の具による大き目の平面作品は、抽象的に整理された色面構成が美しいバランスで表現され、小品は具象的な風景を表し、情緒的な感慨を呼び起こす作品でした。
また、オーソドックスなヨーロッパテイストの絵本は左脳をフル回転しなければ描けないもので、感覚的に楽しめる作品と共にたかおさんの知的な側面をいっしょに鑑賞する事ができたと思います。
画材の多様さだけでなく、いくつかの異なる表現形態がひとつの空間で提示され、それぞれの表現が矛盾する事なく、全てがたかおさんの作品として融合されており、作家の実力を感じさせられる展覧会でした。
http://old.spaceyui.com/schedule/takao_13.html
二年毎に開催される沢野弓子さんの作品展は、毎回新しいテーマで展開され、フレッシュな感動を呼び覚まされます。今回は「日常のアフリカ」というタイトルで、主としてアフリカの布を用い作成した作品を発表致しました。
沢野さんは元来、コラージュなどの技法による抽象作品の作家さんですが、平面作品を作るのと同じようにバッグを作られます。
世界中からプリント生地や織物素材、ビーズ、ボタン、リボン等の素材を蒐集し、それらの知識にも精通した沢野さんのバッグを心待ちにして下さる方々は大勢いらっしゃいます。ファッショナブルで色彩感覚抜群の沢野さんのバッグは、おしゃれな感性にも美術愛好心にも訴えかける魔力がある様です。
今回も、アフリカだけでなく、ヨーロッパ、アジア、南米諸国、アメリカ等、様々な国々の布地を使って奏でられる色彩の響宴を楽しませて頂きました。
http://old.spaceyui.com/schedule/sawano_13.html
高橋知江さんの「とりのひみつ」、初めての個展が開催されました。鳥を描いた平面作品と陶芸作品とを発表致しましたが、高橋さんのおおらかな個性に感銘を受けた方は多かったのではないでしょうか。擬人化された鳥さんやそうではない鳥たちも、自由にのびやかに鮮やかな色彩で描かれて、見る側は温かな感慨をもたらされました。
陶器による立体作品は、小品ながら滑らかな形態が一貫した完成度を保ち、鳥たちの表情も見ていて飽きない見応えがありました。思わずクスッと笑わされたり、どうしたの?と思わされたりと、コミニュケーションできる作品を作家の貴重な資質と思うのです。
http://old.spaceyui.com/schedule/takahashi_tomoe_13.html
新しい題材としての幼女たち、そして 持ち味である色彩感覚の良さを生かした従来からのマットな質感を伴う技法を進化させたエヴァーソン朋子さんの作品は、沢山の方々からの支持を得て、好評を博しました。玩具等を描いた小品の和のテイスト漂う画面からも、エヴァーソン朋子さんのこれ迄の作品特性を再構成したパワーポイントが感じられ、これからの活躍が期待されます。
平面作品の他に取り組んでいる陶芸作品やアクセサリーも出品、変わらぬ人気がありました。
「虹探しの子供たち」というタイトルでしたが、最終日には本当に虹が出現、私たちを驚かせました。
http://old.spaceyui.com/schedule/everson_13.html
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