アートディレクション、イラストレーション、と商業美術の世界で長く活躍していらした入谷桂子さんの、布で作られた立体作品の二度目の個展が開催されました。
二度の個展の前には、イラストレーターのはんまけいこさんの作品を立体化する作品をメインとした作品展示の二人展を開催されて、その正確な作品の個性の捉え方にたいへん感銘を受けました。
また、良く見るTVコマーシャルのキャラクターが、画像を見せて頂き、入谷さんの手によって丁寧に制作されたものだと知り、こんなお仕事もしていらしたんだ!と驚かされました。
入谷さんは、布や糸を用いて、人形や動物たちの楽しい世界観を端正な感性で作り上げます。
作品や作品を取り巻く小物や背景にも隅々まで気を配られた、ディテイルの丁寧なお仕事ぶりも魅力です。
今後の展開として、新しい世界の作品に挑戦されるかも知れない計画を伺いましたが、 愛情溢れる眼差しと確かな技術力を持って、大きな可能性を秘める入谷さんにしかできない作品を見せて頂きたいな、と今からワクワク期待してしまいます。
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長い間 グラフィックの仕事に関わり その中で立体制作などもありましたが ここ数年前から立体制作をライフワークとして始めました
絵本の大好きな小さな子の寝ている間にちょこちょこっと作って その子が目覚めてそれを見た時の嬉しそうな顔 今もよく覚えています
手に取った方が笑顔になるようなそんな作品を作りたいと思っています
作る事が大好き いつも手を動かしていたい
五感で感じる色々なことに ワクワクしていたいと思います
これからもずっと・・・
ユイでの個展は まだ2度目
ギャラリーの方や友人、家族の支え そして産んでくれた両親に感謝しています
これからも 好奇心のアンテナを張り巡らせ さらにスキルアップして行きたいと思います
今回の個展 でも 沢山の笑顔を拝見する事ができました
皆さま ありがとうございました
(入谷桂子)
従来のオンラインショップとは異なる切り口で新しいオンラインショップvol.2を開設致しました。vol.1は作品のアーカイブ的なかたち、vol.2の方は新しいプリント作品やオリジナルグッズなどを掲載させて頂きたく思っております。どうぞよろしくお願い致します。
はんまさんご自身からも、はんまさんの作品からも、海のかおり、南国の空気のたゆたいが漂っているように感じます。
自然の中で暮らしながらも、都会の人々との仕事や友情の繋がりが常にある、という理想的な生活は、憧れてはいても実現させる事はむずかしい事でしょう。
理想を現実化させている変わる事のない、大らかなはんまさんの元には、展覧会を開催する毎に、本当に多くの方々がお出かけ下さいます。
沖縄の小浜島でカフェを営み、可愛い山羊の世話を続けながら新しい作品のキャラクターを創り続けているはんまけいこさんの生活は、大地に足がしっかりと着いた素晴らしい暮らしぶりと思います。
たっぷりと太陽の養分や海の風を吸収し、でき上がって来る作品は、はんまさんの想像力といっしょに、都会のギャラリーの中で生き生きと息づきながら、皆さんとコミュニケーションしていると感じております。
また、はんまさんの軽やかな作品のプロフェッショナルな完成度には、多くの感嘆の声が聞こえて参ります。
はんまさんからも、文章をお寄せいただきましたのでご紹介させて頂きます。
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スペースユイで個展をさせて頂くようになってから早くも18年になりました。
沖縄の最南の離島(小浜島こはまじま)に移住して36年
東京で生まれ育った私にとって、大きな澄んだ空とコバルトグリーンの珊瑚礁の海に囲まれたこの島は楽園でした。
6年前からは山羊を養っています。
沖縄では山羊は食用、ヒージャー汁は沖縄のソウルフード。
しかし私は山羊を食用にされないように保護しつつ、近年は山羊を題材に絵を描いています。
山羊の絵を描く時は心から愛おしくて たくさんの悲しみと物語、そして喜びが湧き上がります。
絵を描く素材を惜しみなく与えてくれる小浜島の自然の神様に心から感謝しています。
(はんまけいこ)
「OLD SAILOR TOLD ME」
陸に上がって随分経つが私は大西洋定期航路の船員だった。今もあの夜のことは昨夜のことのように思い出す。気が付くと海図にない海を船はさまよっていた。すべての客室は寝静まっており20ノットで走っているのに波の音すら聞こえない。海の中から私の名前を囁く声が聞こえる、空と海の区別がつかない漆黒の中に私の名前だけがうっすらと光って漂っている。ブリッジから手を出すと誰かが優しく握ってくれる。触れている場所から徐々に溶けていく。いつしか私も客船も海と空に溶け出していた。暗黒の空、漆黒の海、純黒の私・・・光を求めて深く深く潜っていく。空と海と私が混じり合いそれぞれがそれぞれを忘れては再構成される。私の頬をつたった雨水が甲板に落ちるまでの永遠。(北沢夕芸)
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北沢夕芸さんの今回の展覧会イメージ、雰囲気を書いて頂きました。
北沢さんの作品世界そのものを物語っていると思います。
イマジネーション豊かなファンタジーと文学の波間を漂いながら北沢さんのイラストレーションの世界へと連れて行かれます。
北沢さんの手腕で、ロマンティックでひりひりとした捕えても捕え難い世界を、これからもずっと指し示して頂きたいです!
今年も、甲斐荘暁子さんは鉄で創るオブジェと平面のペインティング作品の両方の作品を制作し、発表致しました。
鉄の作品は、オブジェだけではなく、重量感のある大きな鉄の平面へのペインティングに挑戦、新しい色彩の世界とプレゼンテーションの形態を表しました。他の、明るい色彩鮮やかなペインティングの作品とは対照的に、深いブルーの生地に光沢あるコーティングがなされた作品がダイナミックに展示されました。
甲斐荘さんの作品の特徴である、夢のような楽園のような色彩と鳥や植物や妖精等のモチーフに彩られた画面からは、瑞々しく楽しい、肯定的な気分が音楽の様に流れます。具象と抽象が絶妙に混ざり合い、二次元と三次元が連なり織り成す作品世界は、独特な味わいを醸成する甲斐荘さん独自のものと思います。
また、鉄のキャンドルスタンドには、クラシックな世界とモダンな今の感覚が融合したとても魅力ある造形のパワーを感じました。
今年はアートディレクターの沢田節子さんのご協力で、Tシャツや紙製のグッズ類もたいへん充実して、楽しい賑わいを添えて下さいました。
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