今回の水丸さんの個展は、13年程前に開催した「東京クリスマス2002」の時に制作したシルクスクリーン作品と新作とを同時に展示した展覧会でした。
来年の5月後半からの村上春樹さんを主体とした、村上さんの作品にイラストレーションを描かれている数名のイラストレーターの方々のちひろ美術館での催しをはじめとして、美術館での安西水丸展の数々の催しが予定されております。催しにちなんで水丸さんの作品集の刊行も予定されておりますので、スペースユイではその時期に合わせ2016年夏の展覧会を計画しておりました。
その様な事もあり今回の催しが実現できるとは、会期直前迄予想しておりませんでしたので、この展覧会を開催できた事をとても幸運な事に思っております。
「東京クリスマス2015」では、2002年に制作したシルクスクリーン作品の自由闊達なシンプルな作風と、完成度高く水丸さんのエッセンスが凝縮された2015年に作成したシルクスクリーン作品との対照的な対比を、皆さんに楽しんで頂けたと感じております。
そして、のびのび描かれた天使やトナカイ達の原画も軽やかに皆さんの手に渡って行きました。
2016年7月には、最初の計画通り水丸さんの個展を開催致します。
http://old.spaceyui.com/schedule/anzai_15.html
The Works of Taku Tashiro「田代卓の仕事」出版記念展
1983年に最初の個展を開催して以来、30年以上に渡り活躍を続けている田代卓さんの、二つの会場(大きな作品はGallery5610で発表しました)での記念碑的な展覧会を終了し、改めて田代さんの実力を感じている所です。
これまでの田代さんの仕事を纏めた素晴らしい作りの作品集の出版を記念しての展覧会でした。
今回のSPACE YUIでの展覧会では、田代さんのタイポグラフィーの仕事を大きくプリントした作品が、壁一面に隙間なくダイナミックに展示されました。
この展示を見られた多くの方々は、田代さんがこんなに文字の仕事をしておられた事に感心し、驚いておられました。田代卓独特のイラストレーションやキャラクターデザインは皆の目にもおなじみですが、文字のデザインは作者名を発表されて初めて、田代さんのものとわかります。しかし、どれも皆テイストはオリジナリティのある田代さんのものであり、ひじょうにプロフェッショナルな素晴らしい出来映えの作品でした。
通常、シンプルなグラフィックデザインは、クールなシャープな印象を与えるものと思いますが、田代さんの作品は、プラス温かさ、可愛らしさが加わって独自のスタイルを築いている様に思います。
人々をすっきり感と同時に温かな楽しい気分にさせてしまう能力なんて、そうざらにあるものではありません!
田代さんの展覧会を久しぶりに開催する事ができ、彼の作品の持つ大きなエネルギーを再認識させられました。
桑沢デザイン研究所の学生時代から画廊に出入りしており、20代に画廊からデビューし、来年春からは九州産業大学で教鞭を取ることになった田代卓さんですが、自分にとっては彼のイラストレーションの真ん丸な男の子そのままなのです。
http://old.spaceyui.com/schedule/tashiro_15.html
立川一美 作品展
立川一美さんの今回の個展は、静かで、より自由になって、秘められた強さが感じられ、たいへん魅力のある展覧会だったと思います。
誠実な手仕事に裏打ちされ表現された作品の醸し出す清潔なエネルギーが、鑑賞する人々に手渡され理解され、会場に来られたほとんどの方々が心地よい感覚を持たれた様に感じました。
手差しの刺繍が丁寧に施された一瞬座る事のためらわれる椅子は、懐かしさを誘う新しいオブジェの趣きが感じられます。
また平面作品に一針々繊細なステッチで刺繍された花々は、静かにそっと優しい感情をささやきかけるようでした。
多くの表現や主張の溢れる世界の中、立川さんが良く用いられる真っ白な麻生地の様な清涼感がいつまでも心に残ります。
誰にも真似する事のできない立川一美さんの個性的な希有な作品世界は、とてもたいせつなものに感じられます。
http://old.spaceyui.com/schedule/tachikawa_15.html
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