末宗さんに続いて、陶芸では初めての作品の発表となった羽山惠さんの展覧会でした。アートディレクターとして出発し、イラストレーターとなられ、今回は陶絵という新しいジャンルを試みました。
羽山さんは、墨田区と房総のアトリエを行き来しながら制作を続ける、というクリエイティブな仕事に関わっている人々にとっては誠に羨ましいライフスタイルです。実際にフェイスブック等で拝見するアトリエは、海に向かって開かれた素晴らしい眺望です。
陶を扱う作家としては初心者の羽山さんですが、イラストレーターとしては長いキャリアと実力のある方ですので、作陶した陶板や器に描かれた作品は、魅力に溢れるものでした。そして作品のモチーフとして、天使や古代の神話の中の英雄や女神像が多く登場しますが、現在の空間に全く違和感なく優しいエネルギーを放射し、訪れる方の心を緩めました。
羽山さんは、ご本人自身も精神科医とか神父様になられたら如何なのだろうか、と思うくらい 現代の人には珍しい程、人々にあまねく優しく包容力ある感覚が、今の時代ことさらに凄いなと思います。作品はご本人の力を反映するものですから、会場にいらした方々が心地よく優しい気持になられた、と言われる場面が多かった事にとてもリアリティーを感じました。
http://old.spaceyui.com/exhibition/hayama_12.html
末宗智彦さんの当画廊では初めての個展が開催されました。作品と共に作家ご自身の前向きなピュアな感性が印象的であり、とても重要な事と思いました。末宗さんは、現在、鳥取県で生活をなさっておりますが沖縄の大学で陶芸を学び、沖縄には8年間滞在していらしたそうです。末宗さんの陶芸作品は、壁面のための純粋な表現の作品と実際に使えるスタイルのある表現のものとあります。更に現実の生活に密着した使い勝手の良い食器も作られます。既成概念を超え、チャレンジ精神をもって、陶で抽象絵画の様に表現なさろうとして、大学の先生からはたしなめられたそうです。自由な精神こそ一番大切なのに、と思ってしまいますが・・・・。
小さな彫刻の様に見える壁面にかける作品は、技術的なものと色彩や材質感の両方からホテルや、パブリックな空間にかけたら生き生きと映える力量です!もちろん大きめの住宅でしたら一般家庭でも全然素敵です。
鳥取は、気候や雰囲気がイギリスに似ている、というお話等、日本の地方都市の魅力を再認識する場面も多かったです。
文章も書かれ、映像の作品もと、多彩な末宗さんの未来がとても楽しみです。
http://old.spaceyui.com/exhibition/suemune_12.html
「早春の透明」好評でした!昨年に続き二回目の「早春~」ですが、昨年の搬入は、3月12日でした。人通りもまばらな震災直後の東京に、三人のうちの二人の作家であるキッタヨーコさんと田村愛さんは関西から来られました。お二人にとって、この時期関東圏にいらっしゃることは、たいへんな思いがあったのではと思います。一回目、二回目と、東京の沢野弓子さんがリーダー役で、とても息の合った楽しい透明溢れる展覧会でした。キッタヨーコさんのガラス作品、新しい芽吹きを感じました。田村愛さんは、すでに9月の個展に向かっています!
http://old.spaceyui.com/exhibition/toumei_12.html
民野宏之さんの個展が始まると、春の気配です!札幌の爽やかな風を毎年、この季節に運んで下さる民野さんは今年デビュー20周年を向えました。このスペースに画廊が移って来た時からほとんど毎年個展を開催して下さっている民野さんとYUIは、共に歩んでいる感覚があり、スタッフ共々ずっと親しくさせていただいております。展覧会の回を重ねる毎に、爽やかさはそのままに、作品の魅力、技術、とパワーアップを続けている民野さんをずっと見続けて下さる方々も多く、 相変わらずの人気を、幸せに感じております。
http://old.spaceyui.com/exhibition/tamino_12.html
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