ようやく、画廊のオンラインショップを立ち上げる事ができました。先生が愛知県在住なので、スカイプでやりとりしながら皆で、フーフー言いながら作っていきました。表紙の写真もあれやこれやと、取り直したり、修正したりと、随分と時間がかかってしまいましたが、きれいなページができたかな、とフーッと胸をなでおろしております。普段の仕事をしながらですので、思いのほか仕事がはかどらなくて、途中、焦りを感じましたが、取りあえず、納得のいくサイトができたと思います。画廊では、応援していきたい作家さんばかりですので、作品をご紹介できることが、ひじょうに嬉しく励みに感じております。
守屋文典 展
守屋文典さんの個展は、実に6年ぶりの開催となりました。厚手の硬質な和紙に描かれた水彩画と、ペンや筆で描かれた線描を組み合わせた表現は、守屋さん独自のものと思います。
水で溶かれた淡い色調の水彩絵の具が、表情のある和紙にそっと置かれ、空や鳥や植物の色に染められる時、清浄な空気感が出現し、周辺を大きく覆う感覚を覚えます。
よりシンプルにそぎ落としていく表現を追っている守屋さんの方向性からは、とてもストイックな姿勢が感じられますが、その作品が放つエネルギーは緊張感と共に人々の気持を優しく慰撫する力に溢れています。
守屋さんの到達した今の心境を伺うと、こつこつとやって来ただけと返答がありました。こつこつと続けて来たら、知らぬ間に辿り着いた地点には、大きな贈物が待っていたのではないかと思われます。そして、誰も本人さえも気づいていないもう一つの次元にリンクするかの様な不思議な入り口の絵がありました。
更なる大きな飛躍を想像させられる守屋文典さんの今後の活動から目が離せません。
http://old.spaceyui.com/schedule/moriya_12.html
舟橋全二 展「HOOK」
舟橋全二氏、守屋文典氏、と、素材や表現形態は違っても、限りなくそぎ落としたシンプルな作品の作家さんが続きました。
舟橋全二さんの金属板をカットして制作した作品展は、鮮やかな独特の色彩と揺るぎないきっぱりとしたフォルムが、人々をフレッシュな気分へと導いてくれる素晴らしいものでした。
普段はカッターで切りとった紙による平面作品をイラストレーションとして発表なさっている舟橋さんですが、個展の時には、金属による表現が多く、今回は4度目となります。「HOOK」という楽しいテーマで、実際にフック機能を持たせた形の作品を発表致しましたが、実用性が美術感覚をそこねる事は全くなく、むしろプロダクトデザインとしての美しさを際立たせ、グラフィカルなヴィジュアル表現としても秀逸な、そのクオリティーを認識させられました。
作家本人が金属を扱う工場に直に出向き制作にあたりましたが、出来上がる迄の丁寧に積み重ねられる工程を伺いますと、舟橋さんの誠実さに頭が下がります。作品図面を機械に入力してレーザー光線で金属板をカットし、断面を磨いてから塗装して仕上げの作業を行います。こうして仕上がった作品は、正にプロフェッショナルな独自な作品として存在感を放つものとなります。
http://old.spaceyui.com/exhibition/funabashi_12.html
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