2014.05.10:土曜日
羽山惠 陶の個展 ーこれは天使か悪魔かー

 

  

 

穏やかな温かな羽山惠さんの創る作品ですが、確立されたオーソドックスな美しさの中に激しい感情或は怒りの感覚さえも含まれていて、こころ打たれるものがありました。

アートディレクターであり、イラストレーターでもある羽山さんは、商業美術のフィールドを熟知しておりますが、日常生活を覆う確かに存在する人々の祈りの気配を、掬いとる様に表現しておられました。

長らく平面作品の表現に携われていた羽山さんが陶芸の世界に入られて以来、創作がどんどん純粋な表現に向かわれている様子です。

凛々しい女神像や天使、神話の中のサテュロス達は、ロマネスクな様式を垣間見せながらも、羽山さんが創りあげた独自の個性溢れる世界観が感じられます。

また、永遠に手の触れる立体作品の様式美が、日常の人々の生活の中での器たちにも奏でられ、 こちらの側での、更なる可能性も期待されるのです。

永遠性や美意識などに根ざした世界と、私たちの現実の世界とを往復しながら、その振れ幅が大きな新しい力に育まれることと思います。

 

 

 

 

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