2020.11.14:土曜日
シーノ・タカヒデ 旅の記憶 vol.2

 

 

 

 
ものを創る人に取って、直観はとてもたいせつと思います。
論理的思考を基本としなければならない、また生来の思考の規範、ほとんどの基盤が論理に依って成る人々によって成立している社会を鑑みた時、特に感覚的かつ直観的世界観から成る分野のはかなさと、実に大切な重みとを同時に感じております。
太古の時代には、論理的な世界と直観的な世界が拮抗していたのではないでしょうか?
そして時間軸を空間軸に替えて考えた時、再びその問題に突き当たる気が致します。
眠りの中での夢が自分の頭で考えた事ではなく、他人の想念の電波としてやって来る場合があるように、論理を超えた目に見えない世界観までをどうにかしてキャッチして行くことの重要さを痛感しております。
シーノ・タカヒデさんがアフリカの大地に立って、視界をめぐらせた時に得た感覚は、人々からすでに奪い去られた神話の世界を想起させるものではなかったでしょうか。
地平を超えただけではなく、まさしく時間的なものも超えて、シーノさんはアフリカに魅かれて行ったのではないでしょうか。
アフリカの世界を描き続けているシーノ・タカヒデさんの心の中には、強く刻印された消えないインスピレーションのようなものが存在し、生き続けているのかも知れません。
長期に渡り何度も渡航していたアフリカ滞在という経験で培われたその印象の感覚が、普遍的な論理さえも味方にした柔らかな直観と結びついて行ったら・・・、と想像致します。混迷の極まる時代、プリミティブな本質的な生き物としての人間を、思い興されます。
 

 

 

 
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