2014.06.08:日曜日
舟橋全二展 METAL PLAY

 

 

 

 

舟橋さんの作品は、これ以上削ぎ取る部分はない程にシンプルに表現されていると思われます。 

考える事なく手が自然に動く様に誕生したすっきりと匂い立つ様な作品も、それと対極的に、考え抜かれた知的作業の結実であるグラフィック作品も、そして、柔らかく温かい眼線の天使や猫等の作品も、全てに舟橋さんの感性がぎゅっと詰め込まれております。

いくつかの表情を持つ個々の作品の全てに気品があり、空間にきりっとした空気が漂います。

作品外郭の流麗なラインは、 金属をカッティグし、吹き付け塗装を施した、表面の質感も強度もプロフェッショナルな美しい仕上がりです。

これらの美しい作品は、東京下町の工場にデザインをデータ入稿し、機械でカットして制作します。カットされた作品はエッジを丁寧に磨いて仕上げるのですが、この段階で舟橋さんご自身も、金属にヤスリをかける作業に、参加なさるそうです。そして最後に今度は塗装工場に作品を移動し、二度の吹付け塗装をして完了となります。

こうしてプロダクトデザインのような行程を経て作成される舟橋さんの金属のオブジェは、立体イラストレーションとして、美術的なクオリティーを持ちながらポピュラリティーを併せ持つ、商業美術の世界が目指す方向性を毅然と指し示していると感じます。

 

 

 

 

 

http://old.spaceyui.com/schedule/funabashi_14.html

 

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