今回で8年目を迎えたBOXOPERA展ですが今年の搬入時には、ちょっとした出来事がありました。東逸子さんと北見隆さんと共に、建石修志さんをお待ちしていましたが、夕方皆さんの搬入が終わり何時になっても来られません。携帯も家の電話も繋がらず、皆でなす術もなく呆然としてしまいました。建石さんは登山家で、プチ遭難の事件もあったし等と心配の渦が皆の頭の中をかけめぐりました。
翌朝何事もなかった感じで建石さんから電話があった時には、思わず「建石さん、無事で良かった!」と、叫んでしまいました。
実際は、画廊と建石さんとの単純な連絡ミスだったのですが、建石さんはずっとお友だちのパーティーで夜中迄飲み明かされていた模様です!
そんな事はともかくとして、本年も格調高い素晴らしい作品を展示下さり、来廊下さった皆様に本当に喜んで頂く事ができました。
三次元の要素で表しているけれど、三次元を超えた神話的な世界観を表出している作品は他に見られないものではないでしょうか。
今年は「植物学」というタイトルでしたので、アポロンに求愛され自らを月桂樹に変えるダフネや伝説の植物マンドラゴラ等、皆さんの作品のモチーフが少しずつ重なり合い、興味深かったです。
今年は、最初の年にご参加頂いた宇野亜喜良さんも加わって下さり、何とものゴージャスな展覧会でした。
http://old.spaceyui.com/schedule/fig_13.html
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水森亜土さんのファンは、本当に年齢層の幅が広くて小さな女の子から年配の女性、そして男性にもファンが大勢いらして驚かされます。
ふわふわしていて、あったかくて、ちょっぴりクールな、パステルカラーの手作りフレームに入ったたまらなく可愛らしい女の子たちがたくさん!!
水森亜土さんは、田村セツコさんにご紹介して頂き、知り合いになれましたが、亜土さんもセツコさんも、空の彼方から降りて来てくれた天使の様な方々です!人生の大先輩でもあるお二人の展覧会を開催できる事をとても意味のあるステキな事におもえます。
亜土さんの個展からスタート、次の週からセツコさんの個展が始まります。亜土さんの、素晴らしい歌手、エンターテイナーとしての側面はあまり知られておりませんが、そしてその事は、日本の音楽会の損失の様に思います。ライブハウスで、衣装、メイクもステージアップ用に決め、ジャズもスタンダードも本格的、何よりも亜土ちゃんの唄う姿からは、愛情の電波がほろほろと伝わって来て、コスプレチックなマリリンモンローの様にカワイラしい亜土ちゃんに、感動せずにはいられないのです!全然、事前情報なくその場に遭遇し、驚いた次第です。そんな亜土さんの展覧会、新作の油絵が沢山!!新たな亜土さんの側面も発見できますヨ!しばらくの時間、亜土さんの世界で、皆様にお楽しみ頂けましたら嬉しいです。下の写真は2011年の作品です。
http://old.spaceyui.com/schedule/mizumoriado_13.html
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今年もシフトを少し替え、進化し続ける須川まきこさんの展覧会は、大好評のうちに終了致しました。ロットリングや鉛筆でモデルの輪郭やレース模様を大胆に一気に描き上げる技術は、確かな力がなければ実現できるものではありません。キュートでエロティックな女の子たちといったモチーフと共に、今年はなんともコミカルな子供や動物、小さなカッパも登場し、須川さんの作品を盛り上げました。
作品の中からは、天上から届けられる光の様に、須川さんの温かな個性が降り注ぎ、会場にいらっしゃった方が、思いがけない感動に出会い、驚かれている声がたくさん聞こえて参りました。
おさるさんを頭に載せた女の子等は、トルソーは仏像や観音像の様な態を表し、当の作家本人は全くそのような事を意識していない、という小気味良さです。
無邪気で純粋で、しかもちょっと大阪のりの、比類無い個性の須川まきこさんがインターナショナルな広がりを持たれている事も、当然のことに思います。
AAAAA
澤奈緒さんのエネルギー全開の個展を開催させて頂き、澤さんを巡る周辺の人々と共に、久々の大きな刺激を受け、未だ、澤ワールドのインパクトから醒めずにおります。
以前のゆったりとしたボリュームの人体等のモチーフが、徐々にその柔らかさを削り取られ、そのかわりに精緻なシャープな方向性へと向かった様子に、澤さんの心境の変化が感じ取られました。
怜悧とも表現できる、確立された創作スタイルの中に、無限の柔らかさも内包しているとしたら、澤さんの次なる展開を人々と共に待ちわびずにはいられません。
また、造形作家としての顏と同時にパフォーマーとしての可能性ものぞかせ、我々を驚かせる澤さんの動向から目をはなせずにおります。
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小渕もも 個展 2013
今年の小渕ももさんの作品も、なんとも言いがたい可愛らしさと魅力があり、幅広い層の人々に支持されました。
テキスタイルやパッケージデザインの仕事をしていらしたももさんの陶芸作品は、「今」を切りとったおしゃれ感覚が溢れ、ずっと毎年楽しみにして下さる方をはじめ、若い人々の注意も魅き付けております。
次回はファブリックも!という皆さんのご要望も多く、大胆なマリメッコのニュアンスとも通じるももさんのテキスタイルが今から楽しみです!
http://old.spaceyui.com/schedule/obuchi_13.html
大野郁子展 「Natural」
大野郁子さんの4年ぶりの個展でした。ご自宅の庭に咲くミモザやライラック、また桜の樹や花などを大野さん独自の個性で表現されました。
元々油彩画の勉強をされ、力量ある作家さんですが、デザイナーでもある大野郁子さんの作風は、グラフィック感覚を隠し味に持ったオリジナリティー溢れる油彩画です。
大野さんは大学生の時代を除いてずっと熊本にいらっしゃる方ですので、熊本弁に触れるとほっと安らげる空気が広がり、訪れる方々も温かな気持にさせられました。
書籍を飾る装幀になると、更に力が発揮されるようです。
http://old.spaceyui.com/schedule/ohno_13.html
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卯月俊光「やまと燦々」
今回卯月俊光さんのダイレクトメ―ルをご覧になった方は、以前の卯月さんを知っている方なら皆さんびっくりなさったのではないでしょうか?見ると元気な気持を引き起こされずにはいられないDMからのメッセージには感動を覚えます。
卯月さんの「富士山と太陽」は、ポップで伝統的で派手さとシックな感覚が混ざり合いオリジナルなパワーを発散しておりました。
そして、画廊空間に展示された全ての作品が、ごく自然に色彩と形態のバランスを音楽の様に奏で合っていましたが、整った美しい画面構成からちょっとはみ出したり壊してみたら、更におもしろそうです。
僭越な感想ですが、卯月さんの中で自由度が大きく風を孕み、その揺るぎない技術と結びついたら未知の何かが生まれる予感がしました。
http://old.spaceyui.com/schedule/utsuki_13.html
高橋淳子デザイン書道展2013「TOMORROW 2」
書道の道筋は、普段ギャラリーで展開される美術作品の流れとは少し異なるかも知れませんが、流れる墨の美しい線の世界をみせて頂いたり、デザイン的な墨のアルファベット等、フレッシュな感覚で拝見させて頂くことができました。
高橋淳子さんの作品を拝見し、文字を墨で描き、またデザインしたりすることと同時に、表装の作業や、パーテーションとしてしつらえたりする事も展示のプレゼンテーションとしてとても大切なことと思いました。
現在をとりまく状況への思いも綴られたたいへん志ある表現であったと思います。
http://old.spaceyui.com/schedule/takahashi_junko_13.html
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たかおゆうこさんの展覧会は、いろいろな意味で情報量のたくさん詰った、見応えのあるものでした。
水彩絵の具による大き目の平面作品は、抽象的に整理された色面構成が美しいバランスで表現され、小品は具象的な風景を表し、情緒的な感慨を呼び起こす作品でした。
また、オーソドックスなヨーロッパテイストの絵本は左脳をフル回転しなければ描けないもので、感覚的に楽しめる作品と共にたかおさんの知的な側面をいっしょに鑑賞する事ができたと思います。
画材の多様さだけでなく、いくつかの異なる表現形態がひとつの空間で提示され、それぞれの表現が矛盾する事なく、全てがたかおさんの作品として融合されており、作家の実力を感じさせられる展覧会でした。
http://old.spaceyui.com/schedule/takao_13.html
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二年毎に開催される沢野弓子さんの作品展は、毎回新しいテーマで展開され、フレッシュな感動を呼び覚まされます。今回は「日常のアフリカ」というタイトルで、主としてアフリカの布を用い作成した作品を発表致しました。
沢野さんは元来、コラージュなどの技法による抽象作品の作家さんですが、平面作品を作るのと同じようにバッグを作られます。
世界中からプリント生地や織物素材、ビーズ、ボタン、リボン等の素材を蒐集し、それらの知識にも精通した沢野さんのバッグを心待ちにして下さる方々は大勢いらっしゃいます。ファッショナブルで色彩感覚抜群の沢野さんのバッグは、おしゃれな感性にも美術愛好心にも訴えかける魔力がある様です。
今回も、アフリカだけでなく、ヨーロッパ、アジア、南米諸国、アメリカ等、様々な国々の布地を使って奏でられる色彩の響宴を楽しませて頂きました。
http://old.spaceyui.com/schedule/sawano_13.html
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高橋知江さんの「とりのひみつ」、初めての個展が開催されました。鳥を描いた平面作品と陶芸作品とを発表致しましたが、高橋さんのおおらかな個性に感銘を受けた方は多かったのではないでしょうか。擬人化された鳥さんやそうではない鳥たちも、自由にのびやかに鮮やかな色彩で描かれて、見る側は温かな感慨をもたらされました。
陶器による立体作品は、小品ながら滑らかな形態が一貫した完成度を保ち、鳥たちの表情も見ていて飽きない見応えがありました。思わずクスッと笑わされたり、どうしたの?と思わされたりと、コミニュケーションできる作品を作家の貴重な資質と思うのです。
http://old.spaceyui.com/schedule/takahashi_tomoe_13.html
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新しい題材としての幼女たち、そして 持ち味である色彩感覚の良さを生かした従来からのマットな質感を伴う技法を進化させたエヴァーソン朋子さんの作品は、沢山の方々からの支持を得て、好評を博しました。玩具等を描いた小品の和のテイスト漂う画面からも、エヴァーソン朋子さんのこれ迄の作品特性を再構成したパワーポイントが感じられ、これからの活躍が期待されます。
平面作品の他に取り組んでいる陶芸作品やアクセサリーも出品、変わらぬ人気がありました。
「虹探しの子供たち」というタイトルでしたが、最終日には本当に虹が出現、私たちを驚かせました。
http://old.spaceyui.com/schedule/everson_13.html
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